喘息をよくし治すために(76)
喘息大学学長 清水 巍
76.句読点

 一歩前進、二歩前進について書いてきました。季節はバラや紫陽花(アジサイ)の美しい初夏へと移行しつつあります。時の流れと季節の流れには、節目のあるものの連続的に、切れ目なく移行していくものと言えます。節目ありながら連続的でもあります。
 私たちの一生も、一年も同じようなものと言えます。しかし、立ち止まって考えてみる、しばし、休んでみるということは、一年、一生の間で何度でもできます。この点は、季節の流れや時の流れと違う点です。一歩前進、二歩前進を大切にしながらも、立ち止まって考えてみること、文章にたとえるなら、句読点を大切にすることが必要ではないでしょうか。
 句点というものは「、」、それとも「。」でしょうか。読点というのは「、」、それとも「。」でしょうか。正解を言える人もいるでしょう。分らないという人もいるでしょう。私は間違って理解していました。「、」が句点。「。」が読点と思っていたのです。句読(くとう)点というからには、「、」が上で、「。」が下だからと思っていたのです。この文章を書くために、辞書を引いて「、」が読点、「。」が句点と分ったのです。今、正に句読点を正しく理解し、この問題に句読点を正確に打つことができたのです。見えども見えず、長い間、使ってきても正確に理解せずだったわけです。皆さんはいかがでしたでしょうか。
 喘息大学の第15期生卒論集ができました。1,000円ですので是非、お読みになって下さい。私は15年間、喘大生の卒論の校正にあたってきました。ズラズラ文が多いなと感じてきました。一生懸命に気を使って、書かれるのしょうが、「。」句点が少ないのです。「、」読点は沢山あって、時に別の曲想や思いが入り込み、結論が違うとこに落ち着いていることがあるのです。世に出すのですから、私は文意をそこねぬように注意し、「。」を打ったり、行換えをし、一字上を空けて文節を変えて来ました。
 卒論を提出した皆さん、原文と比較してみてください。患者の皆さん、思い当たることがないか、考えて見て下さい。こんなのも見れども見えず、言われてみなければ分からないことです。
 上の写真は片山津温泉の原湯です。お風呂に流れている写真で、その左の文は、そこに浸ることは生活の句読点だと語っているパンフレットの文です。
 なるほど、喘息大学の交流会と温泉は一年間の生活の句読点か、と感心しました。喘大の卒論集も4年間の学びの句読点です。前進の中にも、そういう句読点を打って次に進むことが必要ではないかと考え、こんな文をしたためた次第です。
 おかげで、句読点の正確な理解もできました。15冊の卒論集の校正携わってきて、句点「。」が喘息の人の文には少ない傾向があることをお伝えし、考えていただく材料提供にもなりました。
 さて、上の集計表は毎年とっているのですが、2年間の間、一度も城北病院の外来に通院されなくなった方のアンケート結果です。これで3年間、連続して調査をしているのですが、毎年、同じ傾向の結果となっています。
 このデーターも1年間の節目のデーターであり、句読点です。アンケートに回答した患者さんにとっては、2年目の句読点です。このように、城北病院の外来では、毎年、このような患者さんを生み出し、丸々2年間、通院しなくても良い人たちを生み出しているということです。
 聖マリアンヌ大学の中川武正教授の喘大での御講演は大変好評でした。藤山教授、私のも含めてお聞き頂きたいのですが、聖マリアンヌ大学での長年のデーターの数よりも、多いよくなった人を毎年、生み出していることがお分かり頂けるでありましょう。
 このような流れもあるし、通院している人でなかなか良くならないという人もあるでしょう。しかし、大局的にはよくなっていく流れが喘息大学、わかば会、城北病院の流れであることに、確信を持って頂けるのではないでしょうか。
 喘息大学は来年で20周年、わかば会創立25年、日喘連結成15年周目の節目、句読点を迎えます。句切り点も充実させることが必要です。そうしてこそ、メリハリの効いた人生が送れるのです。
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